物心ついた頃からずっと山菜が大好きだ。
今年も実家でたけのこやらたらの芽やらが採れたということで、超特急で我が家に送ってきてくれた。そんなに育ってなくて、とっても小さいたけのこちゃんたち。たけのこは鮮度が命。
たけのこの他にはたらの芽、こごみ、こしあぶらを一緒に詰めてくれていた。どれも育ちすぎていないいい感じの頃合い。こしあぶらは最近とても人気があるそうだが、都会ではまだめずらしいのかもしれない。
早速調理。実家で手伝う時以外、ひとりで天ぷらを揚げたことがなかったので、インターネットや本を見て、天ぷら衣のレシピを参考にした。天ぷら鍋がないので、浅いフライパンで揚げた。
でも、粉を混ぜてみたら、なんだか実家の天ぷら衣と違う。上手くいくかは不安だったが、レシピよりも実家の母が作る天ぷら衣の記憶を信じてみることに。
その結果、とりあえずそれっぽいものが完成。油の量が少ないから温度が安定せず、きれいな仕上がりにはならなかった。見栄えは悪いが、衣の味とサクサク感で山菜向きのアレンジにすることができた。母レシピの記憶は偉大。
たけのこはアク抜きの時間を急ぎ過ぎたため、えぐみが残った。いくら小さくて柔らかいたけのこでも、アクはしっかり抜かないとダメ。反省と学習。
アレンジは、たけのこごはん、たけのこのエゴマ焼き、たけのことお麩の赤だし味噌汁の3品にしてみました。
他にこごみの黒ごま和え、こごみの梅白ごま和え、こしあぶらのエゴマ味噌炒めも用意。黒ごま和えはだしで、白ごまは梅とポン酢で味付け。こごみの独特の歯応えが大好物なので、文句なく美味しかった。こしあぶらの炒め物もはじめて作ったにしてはうまくできて、これは癖になりそうな味。
意識したわけではないのですが、たけのこごはんにうっかり鶏肉を入れ忘れてしまった。献立に肉がひとかけらも入っていないという晩ごはん。とはいえ、これだけたっぷり旬の山菜が食べられて大満足。
実家の庭にぼさぼさと生えてくる植物が、近所のスーパーでは高価なものとして売られている事実。何度季節が巡っても、不思議な気持ちで眺めている。来年も再来年も同じ気持ちでこの季節を迎えるのだろうか。料理の腕だけは、もうちょっと上がっているといいんだけど。
ごちそうさまでした。お母さんありがとう。