毎年、稲川淳二 MYSTERY NIGHT TOUR を観に行っている。同じ友だちメンバーで継続的に観に行くようになって5年くらい経つのだけれど、毎回楽しみな気持ちは色褪せず、ますます楽しみになっていく。
近年は MYSTERY NIGHT TOUR 以外の淳二コンテンツも充実していて、特に今年行われたVR公演が異色だった。DMM VR THEATER というゴーグルなしのVR鑑賞が可能な劇場で行われたもので、本人の出演はなく、ホログラムによるVR出演。
VR淳二がまたなかなかリアルで、最初はちょっと目を疑うほどだった。ABCDの4パターンの公演があって、全部観た。4回も観ると、座席の位置によって見え方の精度が違った感じがあることもわかったりして。
稲川淳二のお葬式というコンセプトに合わせ、公演前後にはVR祭壇が映し出されている。こちらは撮影OKのコーナーになっていて、SNSにもハッシュタグ付きで写真と情報が流れていた。
ライトリーク加工を入れて、フィルム時代の心霊写真風に仕上げてみた。VR祭壇と棺桶のコンボはなかなかにインパクトがあった。
棺桶の中には怪談ジジイこと稲川御大の人形が入っている。公演が終わると、最後に献花をして退場という趣向になっていて、VRの意味を二重に体験しているような気がした。ビジュアルとしてのVR、疑似葬式としてのVR。
1日に4公演も観たので、劇場のお姉さんに顔を覚えられ、なんだか恥ずかしかった。劇場で提供されているコーヒーがなかなかにおいしかったので、公演のたびに飲んでも飽きなかった。
ポスタービジュアルもよくて、同ビジュアルのTシャツを買ってしまったほど。
MYSTERY NIGHT TOUR のビジュアルも毎回楽しみ。今回のポスターは写真ではなくてイラストとのこと。淳二コンテンツはつながりのあるアーティストとのコラボが多くてクオリティーが高い。さすが元工業デザイナー。
何よりもすばらしいのは舞台の大道具。舞台美術家の江頭良年氏が手がける細部にまでこだわった舞台は、ああ今年も帰ってきたなぁと思わされる傑作。
ツアー25周年の今年は、なんとオリジナルの銘菓が登場。高松のかねすえさんとのコラボ和菓子「こなきもち」。パッケージイラストは「忍たま乱太郎」の作者・尼子騒兵衛氏書き下ろしとのこと。
さっそく食べてみたけれど、甘さ控えめで、黒蜜なしで楽しめる正統派わらび餅。やはりここにも稲川氏のこだわりを感じる。
夏の終わりの風物詩として楽しんでいる稲川淳二 MYSTERY NIGHT TOUR。来年もみんな元気で楽しめるといいなぁ。稲川さん、長生きしてください。
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