蠍は留守です記

蠍の不在を疑わずに眠る暮らしの記録

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ダイアリー手帳と万年筆

数年前までは、毎日、万年筆で日記を書いていた。

ここ数年はあまりそういうことをしてこなかったのだけれど、思うところあって、今年はまた手書きのログを残してみることにした。持ち歩くスケジュール手帳ではなく、デスクに置いてふとしたタイミングで書くダイアリーといった感じ。未来のことは書かない。あったことや思ったこと、感じたことを書く。

久しぶりに引っ張り出してきたウォーターマンの万年筆にも、一度水を通して新たな気持ちでインクを入れる。幸い、すぐ使えるようになった。

2015年の日記帳と万年筆

あまり高価なタイプの万年筆ではないのだけれど、その昔、自分への決意表明的な意味合いで思い切って購入したという経緯がある。その決意がどこへ向かったかはさて置いて、それ以来、日記はずっとこの万年筆だけで書いてきた。私にとっては他の物に代えがたい、ちょっと特別な一本だったりする。

インクはウォーターマンのブラックとグリーンをブレンドして使っている。インクを吸い上げる時に半分ずつ補充しているので、その時の具合によってブレンドの比率が変わってしまうところも気に入っている。昔の日記帳なんか見てると、ここでインクを補充したな、というのが色合いでわかったりして面白い。

同じ記録でも、そこにある「息遣い」みたいなものを、今年は改めて大事にし直してみるつもり。それは自分のためでもあるし、きっとその息遣いが私の大事な人にも伝わり意味を持つ日が来るから。

もっともっとこの万年筆で手紙を書けばよかったな。そんなふうに、思っている。

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