蠍は留守です記

蠍の不在を疑わずに眠る暮らしの記録

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お茶とわたし:白毫のお茶

このエントリは『お茶とわたし Advent Calendar 2015』の6日目です。

いくつか高山烏龍茶を紹介してきた。高山茶は青茶の範疇である。高山茶や青茶以外にも美味しいお茶はたくさんあるので、今回はちょっと違った種類として、白毫という名前の付くお茶をいくつか紹介する。

東方美人茶

東方美人も台湾で生産されるお茶。英国でオリエンタルビューティーと呼ばれはじめたことから付いた名前だが、もともとは白毫烏龍茶と呼ばれる。分類としては青茶なのだそうだが、紅茶に近い独特の風味を持つ。

ウンカという虫にかじられた茶葉を製茶することで生まれるお茶で、最大の特徴は茶葉の色が複雑な色彩で構成されていることである。ウンカの内分泌物質によりそのようなお茶になるのだが、その色彩のため五色茶とも呼ばれるようだ。

東方美人の茶葉

ひとくち飲めばすぐに東方美人だとわかるくらい特徴を持った味わいで、ダージリン紅茶が好きな人は気にいるお茶なのではないかと思う。水出ししても華やかな風味が出て、とても美味しい。

白毫銀針

白毫銀針は台湾ではなく中国の福建省などで作られるお茶である。針のようにまっすぐで産毛がびっしり生えており、毛の表面には艶がある。春に出る白い芽だけを摘んで発酵させた贅沢なお茶である。

白毫銀針の茶葉

白毫銀針はその製法から白茶という種類のお茶に分類される。お茶の水色もごく薄く、味わいも涼やかであっさりした甘みがある。ある意味お茶っぽさのないお茶だと思う。

白茶は揉捻の工程がないので、丸まった形状ではなく茶葉の形がそのままになっている。また、人為的な発酵促進を行なわないので、茶葉がもともと持っている酵素によるじんわりした発酵から生まれるそうだ。

たまには変わり種もよい

東方美人はもはや定番と言ってもいいくらいだけれど、時々普段飲まないお茶や知らないお茶を飲みたくなったりする。そんな時は少量だけ取り寄せるか、茶荘のようなところで飲ませてもらうのがよい。

日本にももっと本格茶荘が増えたらいいのになぁ。


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